我が住む街の明るい話題。2005/05/21 02:18

合併しないとか、中心商店街が寂れているとか、勢いが無いだとか、あまり芳しい評判を聞かない我が街に久々に明るい話題がもたらされました。

Sなの鉄道で新物流構想 朝日新聞・長野版

  • (前略)しなの鉄道(軽井沢—篠ノ井間)を活用し、東信地区の農作物や工業製品などを全国の鉄道網に乗せる新物流構想が浮上している。貨物ターミナルを同鉄道のK駅に設け(中略)「長野新幹線の開通前は交通の要衝だったKの新しい役割を模索し、中国や韓国との経済交流が一層盛んになる日本海時代もにらんだ」と井上社長。(後略)

「商都小諸」と言われた時代、Kは物流の拠点でした。 その昔、馬や鉄道が物を運んでいた時代は、物の流れと、人の流れは同じでしたから、Kは人・物の両方が行き交う、にぎやかなまちだったようです。しかし、車社会が到来し、人と「物」の流れが変わり、さらに新幹線駅が小諸ではなくS市に開業し、その近くに上信越道のICがある影響もあり、人の流れは新幹線に、「物の流れ」は高速道路に…と、K(の中心商店街)は流れから外れてしまいました。

で、私などは単細胞な思考しかできないので、「Kに人の流れを作るには?」という視点で、Kの街をにぎやかにすることだけを考えていました。 しかし、今回の記事を読んで、びっくり。まだ、物流の拠点としてのK市再生の手段が存在したことを。

よくよく考えてみれば、新幹線は物を運びません。それ以前に、車で2時間以内という「首都圏」は、積み替えの必要が無いトラックが有利であり、参入するメリットは少ないでしょう。 でも、記事でも書かれているとおり、長距離の物流拠点としての鉄道に関しては、まだまだ成長の見込みがあるのでは? Kの特産「Mケ原の白土ばれいしょ」の主要消費地は関西です。食味「特A」を獲得した「東信地域のコシヒカリ」の産地でもあるわけですから、農業製品の販路としては魅力的。少なくとも、Kの農産物を高く評価してくれる可能性は十分あるでしょう。 そういう関西圏への売り込みに、今回の物流拠点は大きな役割を果たすとおもいます。 本当においしいもので、「生鮮」でないものを、トラックよりも低コストで送り出せることができれば、十分競争力を持つことも。

そりゃ、生鮮野菜は、トラックで「朝穫れ」販売すればいいんですから、べつに関西まで運ぶ必要は無いですよね。

このプラン、実現したわけではないですが、想像しただけでワクワクしてきますね。こういう「明るい話題」でオフサイトミーティングでしたいですね。そうすれば、面白い企画が生まれてくるかもしれません。

あと、中国や韓国との交流の話。 Kの場合、中国との交流は「T村文学賞」を通じて既にあり、T村文学は高い評価を受けているとのこと。残念ながら日本では、若い人に読む機会があまりない(私を含めて)ので、その威光に衰えが…。 そんな中で、中国語で出版された「T文学」に人気があるのならば、経済発展目覚ましい中国から、T村文学の里としての観光客を狙えないでしょうか。 ほかの地域でも、中国や韓国からの観光客の誘致合戦が始まっていると言う記事を読んだことがあります。しかし、まだそれは「誘致合戦中」であり、ガッツリと定番の観光地として定着したわけではありません。 まだまだ、それに関する取り組みをすることは可能だと思うのです。 T村に関する秘蔵の資料が眠っている「T村記念館」と「市立K図書館」の情報をデジタル化できないでしょうか。できれば、それを中国語やハングルで展開してみたら?SEO対策をきちんとすれば、きっとKにも観光客として取り入れることができると思います。

あー、明るい話題って、楽しいわ。